日付:06/09

著者:新木 大地

ラッコの生態

ラッコは、北極圏と北太平洋に生息しています。北極圏と北大西洋というとピンとこないかもしれませんが、近場でいうと、北朝鮮、中国東北部、そして北海道などの海域に分布しています。

2023年2月の個人ブログです。野生のラッコを見つけに北海道に足を運ばれています。https://dailyportalz.jp/kiji/asobu-rakko-wo-mita

習性・食事

ラッコは、非常に食欲旺盛。食べ物を探すために、水中で鼻を使い、髭で触覚をして、獲物を見つけることができます。食事量は、1日に自身の体重の1/4以上。めちゃくちゃ食べるんです。貝類、エビ、カニ、イカに魚。野生と同じ環境でエサを与えると、食費だけで1日5万円ほど。月に150万円の食費です。かわいい子にはお金がかかりますね。



らっこのココがかわいい!!

外見

ラッコは、大きな目とふわふわの毛皮、愛らしい顔立ちが特徴です。そのふくらんだ体や幅広い尾は、まるでぬいぐるみ。キュートです。


手をつないで寝る

海に生息する野生のラッコは睡眠時に潮の影響で遠くに流されないように、眠るときは海藻を巻き付けて体を固定することで、安心して熟睡するそうです。ただ、水族館のラッコ水槽には当然、海藻は生えていません。そのため、2匹のラッコが近い場所で漂っていると、そっと手をつないで眠ることがあるそうです。


ほっぺや目の上に手を当てる

冷たい海に住んでいるラッコは、全身をものすごい密度の毛におおわれていますが、手のひらだけは毛が生えていません。なので体温低下を防ぐため、目やほおに手を付けて温める習性があります。


お気に入りの石

ラッコは石を道具に貝やウニを割り、食事をすることでしられています。大切なお気に入りの石をなくしてしまうと、ショックで食事も満足にとらなくなる..と言われていますが、真偽は不明です。
お気に入りの石を一生大切にもつ。。は嘘。


社交的

彼らは、非常に社交的で、しばしば大きな群れを作ります。 彼らは、お互いを親密になるために互いの髭を噛み合わせ、手のひらで顔をなでることでコミュニケーションをとります。 彼らは、独特な鳴き声を発することで、お互いを識別し、コミュニケーションをとります。ラッコは社交的な生き物であり、群れを作って生活します。彼らはお互いの髭を噛み合わせたり、触れ合ったりすることでコミュニケーションをとります。その社交的な性格は、観察者にとっても興味深い魅力となります。


浮く

なぜ浮くのか。理由は以下の4つです。

  1. 脂肪: 体内に高濃度の脂肪組織である脂肪(ブリン)を持っています。この脂肪組織は浮力を提供し、ラッコを浮かせるのに役立ちます。
  2. 毛皮の浮力: ラッコの毛皮は密度が低く、その中には大量の空気が含まれています。この毛皮は、ラッコの体を暖かく保つだけでなく、浮力を提供する役割も果たします。毛皮の浮力は、ラッコが浮き上がって水面に浮かぶのを助けます。
  3. 体のフォルム: ラッコは、水中で泳ぐために適応した体の形状を持っています。体は細長く、頭部は円錐形状です。この形状により、水中での抵抗が減少し、ラッコが浮くのを支える効果があります。
  4. 空気を含んだ肺と膨らませた胃: ラッコは、浮力を高めるために肺と胃を使います。ラッコは水中で息を吸い、肺を空気で満たします。また、エサを食べるときに空気を含んだ胃を膨らませることもあります。これにより、浮力が増し、水中で浮かぶのを助けます。

水族館に行こう

漁業、乱獲、密漁、気候変動により、ラッコは絶滅危惧種に指定されています。

日本のラッコも減少しつづけ、2023年5月現在、日本のラッコは3頭のみ。福岡(マリンワールド海の中道)に1頭、三重(鳥羽水族館)に2頭います。それぞれ15, 18, 14歳です。飼育下のラッコの寿命は20歳前後です。現状、繁殖も難しく、輸入禁止であるため、水族館でラッコを見られるのはあと数年かもしれません。ぜひ今のうちに水族館のラッコを見に行きましょう。


参考文献

【2022年7月最新】日本にいるラッコは3頭だけ!?いなくなる理由とは?
ラッコが消える? 国内水族館、残り3匹 繁殖、輸入望めず