執筆者:渡邊二葉 更新日:2024/10/30
皆さんは句読点の使い方に自信がおありでしょうか? 誰しも多かれ少なかれ文章を書いているとは思いますが、書き方のルールをよく覚えていないという方もかなり、いらっしゃるかと思います。かくいう私もそのうちの一人です。
というわけで今回は、句読点の使い方並びに、主に小説における句読点の使い方について簡単にまとめてみようと思います。
「マル」のこと。文の終わりを表すために文の最後に使う。鍵かっこ「」・丸かっこ()の文末では使わない。
文末には『。』たったこれだけ!わかりやすいですね。ということで次!
読み方は「とうてん」「テン」のこと。主語・接続し・条件語句(ので・故に)・並列する語句の後ろ。語句を隔てて修飾する場合。挿入句の前後。に挿入される。使い方としては文の途中に付けて、文を読みやすくしたり、誤読を避けて内容を正しく伝えたりするのを助ける。
はい。なんだかとても堅苦しいですね。自分で書いててなんですが、だんだん良くわからなくなってきました。ということで箇条書きで使い方についてまとめていきましょう。Let's Go!
上記のように書かれてみると何となくわかるような気がしませんか?
で、散々書いといてなんなんですけど、読んでくれた皆さんにだけお伝えします。実のところ、読点の使い方は人によってかなり違います。なんじゃそりゃーって話ですよね。今までの数分は何だったんだ、時間返せや、こらー。とは怒らないでくださいね。 確かに一応こうすると読みやすいよー、っていうルールはあるんですよ。先述したものも『記者ハンドブック』や『区切り符号の使ひ方』でわりと明確に決められているものを要約した形です。でもこれって公用文などの誰もが正確に意味を理解すべきものに対してであって、例えばこのブログでどこに読点をつけるかは、個人の自由なんですよね。
とはいっても、やっぱり読みやすさってあるでしょう。ということで、とある小説における読点の使い方を見てみましょう。
”
佳子は、毎朝、夫の登庁を見送って了うと、それはいつも十時を過ぎるのだが、やっと自分のからだになって、洋館の方の、夫と共用の書斎へ、とじ籠るのが例になっていた。(中略)
佳子は、無意識にそれを受取って、開封しようとしたが、ふと、その上書を見ると、彼女は、思わずその手紙を取りおとした程も、ひどい驚きに打たれた。
江戸川乱歩/人間椅子”
どうですか。読みやすかったでしょうか? 個人的にはかなり読点が多くて少しばかり読みにくい印象でしたが。ってことで恐れ多くも勝手に手直しさせてもらいます。
”
佳子は毎朝、夫の登庁を見送って了うと、それはいつも十時を過ぎるのだが、やっと自分のからだになって、洋館の方の夫と共用の書斎へとじ籠るのが例になっていた。(中略)
佳子は無意識にそれを受取って開封しようとしたが、ふと、その上書を見ると彼女は、思わずその手紙を取りおとした程もひどい驚きに打たれた。
(改変しているため引用とせず)”
かなり読みやすい印象になったのではないでしょうか。もちろん読点の使い方はその人らしさをアピールできる部分でもありますが、あまりに多すぎたり少なすぎると理解の妨げになりかねませんのでときには調整も必要です。
これ以上書くと説教臭くなりそうなので最後に皆さんに一つ面白いサイトをご紹介します。その名も『文体診断λόγων(ロゴーン)』名分の中から類似の文体を教えてくれる上に、文章の表現力や読みやすさまで評価してくれる有能サイトさんです。
曰くこのブログの文章は、北原白秋先生に似ているそうです。ついでに表現力豊かで個性的だとおほめ頂きました。皆さんもやってみてくださいね。〈br〉それでは今回はこの辺で。お目汚し失礼いたしました。