菊池夏輝
2021/12/16
皆さんは夢の国と言えば何を思い浮かべるだろうか。そう、今回私が書くのは東京ディズニーリゾートについてである。私にとってディズニーは「夢の国」と言われるだけあり、辛く苦しい現実を忘れられる場所なのである。なぜディズニーにいると現実を忘れた楽しむことができるのだろうか。ディズニーが「夢の国」と言われる秘密を紹介しよう。
時計と鏡が全くないというわけではないが最小限に抑えられているのだ。時計はパーク内に数か所設置されているが、パーク内の雰囲気やデザインに合わせた時計が設置されていて完全に溶け込んでいる。鏡はトイレやショップ内には設置されているが、トイレでも洗面台に鏡はなく入り口付近に一か所あるだけだ。
このような工夫がされている理由は時計と鏡が「夢」と「現実」を繋ぐものと考えられているからだ。時計は「もうこんな時間か」と楽しい時間の終わり連想させてしまう。また鏡は、現実の自分の姿を見せつけてしまうものなのだ。時計で時間を確認するのは必要なことだがそれは意図したときに自分で確認すればいい。不意に目に入ってくる時計と意図してみる時計は違うものなのだ。それは鏡も同様である。
パークの外ではシンデレラ城やタワーオブテラーなどの建物の上部が見える。しかし、パーク内にいるゲストからは外部の建物はほぼ見えないようになっている。外部が見えてしまうと「夢の国」という雰囲気が崩れてしまうからだ。キャストやメンテナンス業者が行けるエリアだと外部も見えるだろうが、パーク内のゲストからは外部が見えないようになっている。
パーク内では荷物・ゴミの運搬路やキャストの移動ルートはおもに地下にあるため移動中のキャラクターを見ることもない。
また、パーク内には多数のゴミ箱が設置されているがキャストがゴミ箱を開け中身を回収している姿は見たことがない。しかし、ゴミ箱からゴミがあふれることは絶対にない。その理由は、パーク内にあるゴミ箱は約20分おきに溜まったゴミがゴミ箱の底から吸い取られる仕組みになっているからだ。こうように「夢の国」の裏側を見せない工夫があるのだ。
ディズニーでは、視覚や聴覚だけではなく、嗅覚でもゲストを楽しませる工夫がされている。パーク内には特殊な匂いを出す装置があり、「カリブの海賊」の付近では海を連想させる潮の香りがしたり、「プーさんのハニーハント」の付近ではハチミツの香りがしたりアトラクションやエリアごとに匂いを変えているのだ。
今回は現実を忘れさせゲストを楽しませるためのディズニーの秘密を紹介した。
紹介したような工夫と気遣いの積み重ねが「夢の国」をつくっているのだと私は考える。
今回紹介した秘密は私が知っている限りであり、ほんの一部に過ぎない。ディズニーには私や皆さんが気づかないような工夫と気遣いがあふれているのだろう。