(Computer Aided Design)
菊池夏輝
2023/11/19
皆さん、CADを使ったことがあるという人もいると思いますが、「CADってそういえばなんなの?」と思ったことはありませんか?
私も、ゼミで3D CADを使ってモノを作ることが多いですが、なんとなく理解しているという程度です。そこで、今回はまず、CADの種類とそれぞれの特徴についてまとめてみました。
CAD(Computer Aided Design)は、コンピュータ支援設計と言われ、以前は紙に手描きしていた手間のかかる設計製図を、コンピュータ上で効率よく行えるように支援する目的で作られました。設計と製図のプロセスを自動化し、精度の向上、均一化、編集と修正の容易さ、シミュレーションと解析、コスト削減と時間短縮などの利点があります。現在では、様々な分野で利用されており、ものづくりになくてはならないものになっています。
2D CADは、コンピュータを使用して平面の図面や設計図を作成する技術です。この技術は主に建築、エンジニアリング、製品設計などの分野で使用されています。線や円弧を使用するもので、従来の手描きの設計図と比較して、より正確で詳細な図面を効率的に素早く作成することが可能です。しかし、従来紙に手書きしていた図面をモニター上で描いていくため、使いこなすには製図に関する基本的な知識、図面を理解する能力が最低限必要になります。
3D CADは、コンピュータを使用して3D空間上で製図作業を行うCADです。球や立方体などを使用し、モデルが立体で表示されることで図面にあまり馴染みがない人でも完成形をイメージしやすく、さまざまな角度から位置関係を把握することができるといったメリットがあります。また、制作した3Dモデルから2D図面が自動で作成することも可能です。
専用CADは、建築・機械・土木・電気・アパレルなど、特定の分野向けに機能を特化したCADのことをいいます。業界特有のオブジェクトや記号などをあらかじめ搭載することで、各分野で効率的な図面の作成が可能です。建築CADでは、階段や窓、扉といった建築図面の作成に必要なパーツ、機械CADではネジやナットなど機械や部品の設計に必要なパーツが用意されているため、ゼロからパーツを準備する必要がなく作業を効率化できます。
汎用CADは、あらゆる分野で汎用的に利用可能なCADで、設計・製図を行うのに必要な基本的な機能を搭載しています。専用CADと比較すれば、価格は低く抑えられていることが多く、無料で利用できるソフトウェアも多数提供されています。
BIM(Building Information Modeling)は、建築用に特化したソフトです。モデリングの際に形だけでなく部材の材料や材質などを指定できるという大きな特徴があります。設計・施工・維持管理といった建築のあらゆる工程において、建築物を構成するモデルに情報を持たせることで情報を一元管理して、関連する業務全体の効率化を目指す手法です。
今回は、CADの種類と特徴についてまとめました。CADはさまざまな種類があり、それぞれ特定のニーズや分野に合わせて開発されています。適切なCADを使用することで、効率化や精度の向上、時間とコストの節約が期待できます。今後もCADは進化し続け、新たな機能やソフトウェアが登場することでしょう。これにより、ものづくりの常識や可能性が大きく変わっていくことが予想されます。
今度もCADについて説明していくのでお楽しみに!