2023/12/22 長田尚也
当ブログではおすすめのゲーム「El Shaddail ASCENSION OF THE METATRON」以下「エルシャダイ」について紹介します。
エルシャダイは、2011年4月28日にイグニッション・エンターテイメントより発売されたPlayStation 3およびXbox 360用3Dアクションゲーム[1]であり、
現在は株式会社crimがsteam、Nintendo Switchへの移植版を作成しています。
非常に単純な操作ながらも発売時期の近いDevilMayCry4、BAYONETTAなどと比較して引けを取らない剣戟アクション、
精密な操作が求められるジャンプアクション、
絵画的で引き込まれるようなグラフィックと、
周回プレイを想定したアクションゲームとしては素晴らしい要素がそろっています。
反面収録ストーリーは淡白であり、ゲームシナリオ楽しみたいユーザーにとっては少し残念な作品です。(steam、Switch版には内容を保管する小説が付属)
エルシャダイのアクションを彩る三種の武器について紹介します。
DevilMayCryの魔剣に相当し、空中での連続攻撃が特徴の武器です。
ジャンプボタンの長押しにより滑空でき、ジャンプアクションでの落下位置調整を行えます。
the Arch[3]
DevilMayCryの銃に相当し、遠距離攻撃が可能な武器です。
ゲイルタックルという攻撃によって素早く移動し、クリアタイムを短縮できます。
the Gale[4]
DevilMayCryの格闘武器に相当し、大ぶりな攻撃で敵を怯ませやすいです。
他の武器と違いジャンプ着地時に短い硬直があるため、着地後の移動入力によって足を踏み外すことを防げます。
the Veil[5]
私がこのゲームで最も推す要素、剣戟アクションについて記載します。
攻撃ボタンは一つであり、「敵の攻撃を躱す→敵を攻撃で怯ませる」という大きな戦闘の流れはDevilMayCryやMETAL GEAR RISING REVENGEANCE等と変わりません。
しかしエルシャダイには三つの独自要素があります。「浄化」、「武器奪い」、「ジャストガードによるモーションキャンセル」です。
武器には新品、通常、穢れの三つの状態が用意されており、戦闘中に大きな隙を晒す浄化という行動を行うことで変化していきます[6]。
新品：最高性能、15秒で通常に変化。新品中に浄化ボタンを入力することで時間延長可能
通常：穢れより高性能、一定以上攻撃すると穢れに変化。通常中に浄化ボタンを入力することで攻撃回数リセット可能
穢れ：最低性能、穢れ中に浄化ボタンを入力することで通常に変化。
であり、浄化行動のモーションの長さ、最高補正である新品の時間延長という要素が4-2、4-3の要素と合わさることで非常に奥深いものとなります。
【エルシャダイ】RTA 3時間26分26秒 part1【ゆっくり解説】[6]
敵は前述した三種の武器のうちいずれか一つを装備しており、敵を倒すダメージとは別枠の気絶ダメージを一定以上与えることで気絶します。
気絶した敵の近くで浄化ボタンを入力することで武器奪い成功、敵を素手に弱体化したうえでこちらは敵が持っていた新品の武器を入手できます。
武器奪いの一連の行動は全て無敵時間中に行われるものであり、攻撃されることはありません。一見隙を晒す4-1新品時間リセットのための浄化は意味が無いように見えます。
しかし、敵から武器を奪う際自分の持っていた武器は捨て、敵の武器で戦うことになります。三種の武器はそれぞれ一長一短であり、得意な状況も武器によって異なります。
そのため、状況に合った有利な武器で強い敵と戦うのか、状況に合わない武器で弱い敵を倒すのかという取捨選択が出てきます。
エルシャダイでは他多くのアクションゲームと同様、タイミングよく敵の攻撃をガードすることで発動するジャストガードがあります。
このジャストガードの特徴として、入力が成功すると直前のモーションを上書きしてジャストガードを発動するというものがあり、敵のあらゆる攻撃に対して発動可能です。
もちろん浄化モーション中であっても発動でき、浄化の隙をキャンセルして新品状態延長の効果を得られます。
同じようなモーションキャンセルとしてDevilMayCryシリーズのブロック[7]がありますが、あちらと違い敵の攻撃が重ならないと発動できません。
ジャストタイミングでないとキャンセルできないことによって、ジャストガードができるのなら行動を欲張っても許される。すなわちゲームが上手ければより多く行動ができるという構図となり、
一つの武器を一つの攻撃ボタンで動かすシンプルな作りだからこそ、どの状況でどの行動ができるのかということが明確に絞られ、その理論値となる行動を再現できた時にダイレクトに上達を感じられるのです。
アクションゲームとしてはたいへん楽しめるエルシャダイですが、前述の通りストーリーが薄いという欠点があります。
これはエルシャダイ開発元のゴタゴタで人員も時間もまともに割けない状態で開発されたという悲しい経緯からくるものです。
現在版権を買い取った株式会社crimでは作品の移植だけでなく、文庫のセタ記[8]やゲーム同伴のドラマCDなどでゲームに収まりきらなかった壮大な世界観を補完しています。
シンプルながら奥深いアクションとセタ記の壮大なストーリーの一部を体感できるゲーム、エルシャダイ。steamでは既に、Nintendo Switchでは2024年4月２８日(日)に発売されます。
この機会にぜひ、購入検討してみてください！