クリスマス雑学
最終更新2023/12/21 佐々木楽隼
12月では気温も下がり、街中もクリスマスムードになっています。そこで今回はそんな日常的な行事であるクリスマスに関する雑学をいくつかまとめていきます。
実は誕生日ではない!?
第一にクリスマスとは、イエス・キリストの「降誕を記念した祭日」です。しかし、実際には彼の誕生日は不明であり、聖書にもそれを記載する内容は書かれていません。
12月25日はあくまで西暦325年に開かれた公会議で議論し、決定した日にちなのです。そして、ローマ歴における冬至の日と被っていたのを理由に下記の候補日の中から今の日にちになりました。
ちなみに、冬至の日とかぶせた理由は12月25日が古代ローマの宗教の一つで「不滅の太陽が生まれる日」として太陽神ミトラスを祝う祭とされていたのが影響されたのではないかと推察されています[1]。
クリスマス候補日
1月6日・2月2日。3月25日・3月28日・4月2日・4月19日・4月19日・5月20日・11月8日・11月17日・11月18日・12月25日
サンタクロースの起源
赤い服を着て白いひげを生やし、クリスマス・イブの日に子供たちにプレゼントを配って回ることで有名なサンタクロース。その起源は「ミラのニコラオス」ではないかと言われています
ミラのニコラウスとは4世紀頃の東ローマ帝国・小アジアの教父聖ニコラウスの伝説(ある時ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた)です[2]。
この伝説をモデルとしてオランダで神話的存在の「シンタクラース」が生まれました。そして、それが今のサンタクロースになったと言われています。
また、煙突から入るとされたのはアメリカの学者クレメント・クラーク・ムーアがフィンランドの伝承である「聖ニクラウスの訪い」という詩「キラ星のなか、屋根から降るのは/小さい蹄の立てる爪音/引っこめ振り向いて見ると/聖なるニコラウス煙突からどすん」を書いたからと考えらています。
外国のクリスマス
日本ではクリスマスには街や活気づき、楽しいイベントもたくさん開催されます。また、友人や恋人と過ごすのを優先する方が多いようです。これは宗教的感覚がない日本独自のものです。
外国ではクリスマスマーケットなどのお店はクリスマス当日には閉店していて、家族や親せきと集まってゆっくり過ごします。さらに厳正なキリスト教徒は教会に出向いて祈りを捧げます。また、子供のプレゼントは日本でいう誕生日のように家族みんなからたくさんもらいます。
そして、デザートはケーキのなかでも伝統的な焼き菓子やパウンドケーキがよく食べらるそうです。
また、それ以外にも国ごと風習もあるようです。イギリスでは12月25日にテレビで中継される女王からのクリスマスメッセージに国民の多くが耳を傾けます。そして、ドイツでは12月6日には「聖ニコラウスの日」として子供がプレゼントをもらえるのに加えて24日にも「クリスト・キント」というう使者がプレゼントを届けに来るとしてもう一度プレゼントをもらえます。
チェコではリンゴを真ん中で切ってその種の形を見て運気を予想しています。このように、海外では宗教的な側面+行事的な側面を持っているようです[3]。
日本のクリスマスの始まり
上記のような起源や風習を持つ日本のクリスマスですが、日本ではいつどのように始まったのでしょうか。
実は日本に定着したのは意外と最近で1900年ごろといわれています。これには、クリスマスケーキが関係しています。1910年に不二家の創業者である藤井林右衛門がクリスマスケーキを販売したことにより、日本でもクリスマスというイベントが認知されていきました。
そこで、家族でクリスマスケーキを買って、食卓を囲む姿が増えたようです。それに加えて1947年まで12月25日は大正天皇の命日であり、祭日でした[4]。そこで、日本全体のその日におけるクリスマスムードを感じさせたのでしょう。
参考資料
[1]https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9"
[2]https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9
[3]https://www.club-t.com/ct/kanko/guide/abroad/info/a_95/
[4]https://ichi-point.jp/christmas/