交通量調査とは

作成者:谷椿貴 2024年12月27日

はじめに


こんにちは、このブログでは交通量調査の目的や活用例について紹介していく

交通量調査とは


まず、交通量調査とは調査員が道路等でカウンター(数取器)を使ってさまざまな車種の台数をカウントする調査のこと[1]である。

実施の状況は図1[2]のようになっている。

また、目的としては新しい道路を計画する際の需要の予測や交通量に応じた補修の計画を立てること、道路の劣化や損傷を把握し、コスト効率の良い修繕方法を選定すること、道路利用の現状把握を通じて、安全性や利用効率の向上を目指すことなどのようななものがある[3]。

調査の様子

図1調査の様子

一般交通量調査結果WEBマップ(可視化ツール)[4]というものがあり、これは令和3年度の一般交通量調査の調査対象路線と主要な調査結果をみることができるものとなっている。図2のようなデータを見れるものとなっている

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図2福知山駅前のデータ例

交通量調査の活用


ビッグデータを活用した渋滞予測[5]というものがあり、これはETC2.0やCCTVのAI処理による観測データなどのビッグデータを活用し、渋滞予測手法の構築を目指すというものとなっている。

三重県伊勢市では踏切部の交通量をAIで予測し、経路分散を実施(図3)。経路分散により、踏切部の混雑緩和、交通事故減少等期待するものとなっている。東京湾アクアラインでは人口分布データを基に渋滞を予測し、地域経済活性化と混雑緩和を期待している。京都市四条エリアではトラカンデータを用い、1~24時間後の渋滞を予測し、迂回や交通手段変更を促進するものとなっている。

AIを用いない例では、NEXCOの過去の渋滞実績を基に予測を提供するものやNAVITIMEのユーザーの走行ログを活用し、曜日や時間帯別に渋滞を予測するものがある。

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図3渋滞情報の発信イメージ

車両以外の例では、AIカメラでリアル店舗でのデータ収集を自動化し、効率化する技術というものがある[6]。これにより、店舗の「店前通行量」「入店者数」「入店率」などを正確に把握でき、マーケティング施策に活用できるというものになっている。 AIカメラの主な役割は、通行人の動きや入店者をカウントすることである。これにより、時間帯ごとの人の流れや入店率を把握し、販促物への反応も測定することができる。また、顧客の年齢層や性別などの属性も分析可能で、ターゲットに合わせた販売戦略が立てられるといったものになっている。

まとめ


今回は交通量調査の目的や活用例などについて紹介してきたが、AIとの組み合わせなど様々な活用例があるので、今後様々な分野で交通量調査のデータが活用されることが期待できると考える。

参考資料

[1]交通量調査のやり方とは?内容や調査に役立つサービスを紹介
[2]測量・交通量調査ほかの事業実績
[3]一般交通量調査について
[4]令和3年度 一般交通量調査結果WEBマップ(可視化ツール)
[5]ビッグデータを活用した渋滞予測
[6]AIカメラによる店舗前交通量の可視化と効果的な活用法