サウナについての論文の紹介

2024/2/24 矢野尚輝


はじめに

数年前から、サウナが流行り始めた。自分の研究とは関係ないが、サウナの効果が気になり調べたので人間ではないがサウナについての論文を紹介する。タイトルは"STZ 糖尿病モデルラットにおけるサウナの効果"である。 行平 祟,深町 翔平,田中 哲子,申 敏哲,保健科学研究誌,No.14,p71-76,2017年。 私は元々サウナの入り方を知らなかった。そのため、長く入ればいいと考えできる限り長く入っていた。 しかし入り方を知ってから、気持ちよくサウナに入ることができた。温泉も好きだが、サウナも好きになった。 今回は、論文の紹介とサウナの入り方や危険な側面について紹介する。

サウナに入っている

サウナの効果

ここからはサウナの効果について説明する。 サウナは80~90℃の熱気風呂であり、日ごろ活動していない身体機能を活性させよみがえらせる[1]。 しかし、個人差があるため入浴方法は自分で考える必要がある。

1.血流が早く亢進するため、酸素摂取をよくし疲労回復効果、肩こり、腰痛解消がある。 2.温度刺激によるストレス解消、自律神経を調整し血管を強化する。 3.入浴直後は一時的に血圧が上昇するが、サウナに入ると血管が拡張し血圧が低下する。しかしその後は普段の血圧に戻る。 4.サウナによる筋温や血液温の上昇により老廃物や疲労物質は、汗とともに体外に分泌される[1]。

日本のサウナの歴史

サウナは2000年以上前にフィンランドで生まれた。そこから日本には1792年、北海道の海岸にフィンランド式サウナが建設された。 サウナは急速に普及し、1845年、東京の日本橋に大規模な公共サウナが建設された[2]。 日本は、3回サウナブームが来ており、第一次サウナブームは東京オリンピック後、第二次サウナブームは1990年代、第三次サウナブームは2022年といわれている。 現在のブームが来ている理由としては、サウナを題材としたマンガがドラマ化をしたことで世間にサウナが浸透したといわれている[3]。

論文の紹介

この研究は、STZ糖尿病モデルラットに対しサウナ療法を行い、糖尿病に与えるサウナ療法の影響とサウナ療法と慣例両方を組み合わせた際の影響を明らかにすることを目的としたものである。 生後6週の体重約220~250gの雄ラット36匹を用いて群を6に分類し、サウナ療法と冷水療法を施行した。療法開始後7,14,21,28日にHbalc、血糖値、体重、食物摂取量、水分摂取量を測定した。 結果としては、糖尿病+サウナ療法群が糖尿病群と比べ正常群に近い値までHbAlc、血糖値、体重、食物摂取量、水分摂取量の有意な回復を示している。冷水療法に関しては改善は認められなかった[4]。 サウナ療法のみがサウナ療法+冷水療法よりも有意な回復を示している。ラットで検証しているがサウナのみが、冷水療法も一緒に行う結果より良い結果が出ている。

基本的なサウナの入り方

ここからは基本的なサウナの入り方について説明する。個人差があるので時間は自分ができる範囲で行うのが良い。

1.身体をしっかり洗い、水分補給をし、その後身体をよく拭きサウナ室へ入る。 2.入浴時間の目安は6分~12分程度である。座る場所によって温度が違い、低いところは摂氏70~80℃、高いところは90℃くらいである。 3.入浴後は、水風呂に入る前に汗をしっかり洗い流し、水風呂に1~2分程度浸かる。 4.最後に外気浴を5~10分ほど行う。 5.2,3,4を何回か繰り返し行う[5]。

サウナは気持ちよいが、危険な側面も存在する。サウナで亡くなった健康な人もいる。原因としては、長時間水分をとらない、高温のサウナに長時間はいるなど極端な入り方をしている[6]。 サウナはいい面もたくさんあるが、危険な面もあるため、健康な状態で水分をきちんと取ってから自分の範囲内で入ることが大事である。 温泉に行ってサウナがあった際は、ぜひ少しでもいいので入ってみてほしい。

リアルサウナ

ドライサウナ[7]


参考文献